人って、どんな環境にも慣れていく生き物だと思います。
最初は驚いたことも、
最初は違和感があったことも、
毎日その環境に身を置いていると、
いつの間にか当たり前になっていく。
それが良いことなのか、悪いことなのか。
その時点では、自分でも気づかないことがありますね、
ただ、ひとつ思うことがあります。
慣れるということは、ときに感覚が麻痺するということでもある。
風俗という世界も、そうなのかもしれません。
ここには、ここならではの価値観がある。
ここで働いているからこそ理解できることもあるし、
実際にこの世界に身を置かなければわからないことも、たくさんあると思います。
それぞれに事情があって、
それぞれに働く理由があって、
それぞれの考え方がある。
だから、何が正しいとか、何が間違っているとか、
簡単に決めつけたいわけではありません。
ただ、どんな世界にも、
その場所の中でしか通用しない当たり前があると思うんです。
そして、その中に長くいると、
その世界が特殊であることさえ、
だんだん意識しなくなってしまう。
周りも同じだから。
みんながそうしているから。
ここでは普通のことだから。
そうやって過ごしているうちに、
本来なら少し立ち止まって考えるようなことまで、
何も感じなくなってしまうことがある。
でも、それは、
本当に何も問題がないからなのかな、
それとも、ただ慣れてしまっただけなのかな、
私は、ときどきそんなことを考えます。
この世界で働くことが悪いと言いたいわけじゃありません。
むしろ、実際にこの世界で働いているからこそ、
その特殊さを理解しておくことが大切なんじゃないかなと思うんです。
どんな仕事にも、その仕事ならではの常識がある。
どんな環境にも、その環境ならではの人間関係や価値観があります。
長くそこにいれば、
その環境に適応していくのは自然なこと。
だけど、適応することと、
感覚が麻痺してしまうことは、少し違うと思います、
ここでは普通のことが、
外の世界では普通ではないかもしれない。
ここでは当たり前のことが、
別の環境では違う受け止め方をされるかもしれない、
それは、外の世界が正しくて、
この世界が間違っているという話ではありません。
ただ、自分が今いる場所の価値観だけが、
世の中のすべてではないということ。
そこを私は忘れません!
人は、自分の周りにあるものを基準にして、
物事を考えるようになる。
毎日接している人たちの考え方が、
いつの間にか自分の考え方になっていたり。
周りが疑問に思わないことには、
自分も疑問を持たなくなっていたり、
最初は違うと感じていたはずなのに、
いつしか何も感じなくなっていたり。
そうやって少しずつ、
自分の中の基準が変わっていくことがあるんだと思う。
それは、きっとこの世界だけの話ではないですよね。
どんな社会にも、どんな職場にも、
同じことが起こり得ると思う。
だからこそ、
自分が今いる環境を、
ときどき客観的に見つめることが必要なんじゃないかなと考える時があります。
そんなふうに考えてみるだけでも、
見えるものが変わってくる気がします。
もちろん、慣れることが悪いわけではないし、
環境に適応することも大切なこと。
毎回すべてに疑問を持っていたら、
疲れてしまうことだってあると思う。
だけど、慣れていることと、
何も疑問を持たなくなることは違う。
私は、その違いを忘れたくない。
この世界に長くいる人も、
働き始めたばかりの人も。
それぞれに見えている景色は違うと思うし、
感じ方も違うと思う。
だからこそ、自分の感覚だけを正解にするのではなく、
自分がいる環境の外にも目を向けてみる。
そうすることで、
今まで当たり前だと思っていたことを、
違う角度から見られるかもしれない。
この世界には、この世界の良さもある。
ここでしか得られない経験もある。
ここで出会える人もいる。
そして、ここにいることが当たり前になっても、
ここでの価値観がすべてにならないようにしたい。
慣れているから普通。
みんながそうだから当たり前。
本当にそうなのかな、と、
ときどき立ち止まって考えられる自分でいたい。
自分がいる世界を否定する必要はない。
ただ、自分がいる世界を、
客観的に知っておくことは大切だと思う。
どんな環境にいても、
知らないうちに感覚が変わっていくことがあるから。
そして、その変化は、
自分自身では気づきにくいものだから。
そんなことを、思いました。

