以前読んだ平野啓一郎さんの『息吹』は、「生きている」という感覚について、静かに考えさせてくれる一冊でした。
言葉や理屈ではうまく説明できないけれど、確かに身体の内側にある呼吸や感情の揺らぎ、
そんなものに、そっと目を向けさせてくれる物語だったように思います。
特別な出来事が描かれているわけではないのに、読み進めるうちに自分の呼吸や心の動きにまで意識が向いていくのが不思議でした。
読み終えた後に残るのは、はっきりした答えというよりも「今ここにいる自分」を少しだけ丁寧に感じ直すような感覚。
慌ただしい日常の中で、立ち止まるきっかけをくれる本だった気がします。
本日も出勤しております。
ご縁がありましたら、ゆっくりお話しできたら嬉しいです。
加勢